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記憶は事実ではない

お疲れ様です。お立ち寄りありがとうございます。
以前、体験と経験の違いについて記事にしました。
https://stay-therapy.com/wp/2022/08/09/148/
今回はさらに深堀していきたいと思います。

現実の捉え方

現実の捉え方には主観に捉われている見方捉われていない見方があります。
日常会話でこんなシーンはありませんか。

①下の子は、父親に似て勉強嫌いで怠け者なんです。
②いつも私を無視するのは、あの時のことを根に持っているんです。
③妻は私の収入が少ないのが不満で、ことあるごとに嫌味を言うんです。


①~③のような会話はごく普通で違和感なく伝わるように思います。
ですが以下のように伝えられたらどうでしょうか?

①’下の子は、いつも宿題をやらずにスマホばかり見ています。
②’挨拶しても、目も合わせず行ってしまうことが3度続いたんです。
③’TVを見ていると、「素敵な家具ね」「美味しそうな料理ね」と妻が感想をよく言うんです。

いかがでしょうか、同じ現実でも伝わり方が違うと思いませんか
前者を解釈的表現、後者を描写的表現と言います。
ご自身はどちらで表現することが多いですか?

記憶は特に解釈的表現

出来事を説明された時は、解釈的表現、描写的表現のどちらで説明されたのか理解する必要があります。それによって事実が異なっている場合があるからです。
特に印象深い記憶はより自分が作り上げている理解の枠組みで捉えている場合が多いです。
誰かに説明する場合も解釈的表現になることが多くなります。

私たちは客観的に知覚していることではなく、それに対する分析・解釈・推測がなどの主観的な思考を通して世界を見ているという考え方があります。
心理療法においても、NLPでは「(持っている)地図は現地ではない」と考え、精神分析では「心的現実」という言葉を使って現実と区別しました。同様にゲシュタルト療法では「記憶はファンタジー」と考えています。

おわりに

記憶は自分の主観が含まれます。楽しかったことや悲しかったことなど、印象深い記憶には特に主観という思考がより濃く含まれています。もう一度事実を客観的に確認することで、自分の思考に偏りが見えたり、視野が広がり考え方や認知が変わることがあります。
自分ひとりで客観的に振り返るのが難しい場合は気軽にご相談くださいね。それでは。

■ご予約はこちら
https://stay-therapy.com/wp/reserve/

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