お疲れ様です。お立ち寄りありがとうございます。
以前の投稿で他人の性格・気質は変えられないけど、自分に対する相手の反応は変えることができるということを記載しました。
→以前の投稿:https://stay-therapy.com/wp/2022/08/02/147/
もう自分のことでも意思でコントロールできることとできないことがあります。
今回はそういったことを詳しく記載したいと思います。
人が行動を起こすまで
人が何か出来事が起こったときに、その出来事に対してなんらかの行動を起こします。
そんなことから
出来事 → 行動
と捉えらえていました。確かにそうした状況を第三者が観察していたらそう見えます。
しかし、当の本人からすると、「なんらかの考え」があって第三者に見える行動を起こしています。
この「なんらかの考え」を「認知」と言います。
すなわち、本人としては
出来事 → 認知 → 行動
というプロセスで行動しているということになります。
ですが実際、何か出来事が起こったときには認知以外にも様々な反応が人には起こっています。
色んな反応
出来事が起こったときに反応には下記があります。
感情・気分
身体反応
行動
認知
以下に詳しく見ていきます。
感情・気分とは
感情・気分は下記のような状態が該当します。
楽しい、嬉しい、悲しい、腹が立つ、イライラする、悔しい、辛い、面白い、不安になる、などです。
感情や気分は短い言葉で表現できるような状態です。
身体反応とは
身体反応は、出来事によって身体に生じる変化のことです。
冷や汗が出る、呼吸が早くなる、脈拍が早くなる、頭に血が上る、喉が渇く、涙が出る、唾液が出る、体温が上がる、といったものです。自分の意思に関わらず身体に生じる反応のことです。
行動とは
第三者から見てわかるその人の動きです。
体温が上がって熱いと感じても、自分を仰ぐという行動をしなければ、第三者には熱いということが伝わりません。痒くても実際にかいてみるまで、他の人からは痒いのかどうかわかりません。
認知とは
出来事に対して生じる考えやイメージのことを言います。
予想していた結果にならず失敗した場合、怒られたらどうしよう、自分はいつもだめだ、次はこうしてみよう、何でできないんだ、失敗するパターンわかった、原因追及してみよう、といったものです。
自分の意思で変えられるものは?
何か出来事が起こったときに反応が生じますが、意思で変えられるものはどうでしょうか。
「楽しいときに辛くあろう!!」と頑張っても、まず無理だと思います。ですが、辛いフリはできます。
すなわち感情・気分は意思の力でコントロールできませんが、第三者に見せる行動は意思の力でコントロールができます。
同じように、身体反応も自分の意思ではコントロールできません。
一方、認知(考え・イメージ)はどうでしょうか?
よく挙がれる例で半分の水が入ったコップを見た時に
「まだ半分もある」、「もう半分しかない」という二種類の考え方があり、物事をどう捉えるかによって心の持ちようも変わってくるというものです。
こうした別の視点を知ることで考え方の視野が広がります。
紹介した二種類以外にも、「何で半分のこしたのだろう」、「なぜ、半分しか入れなかったのだろう」、「どうしてここに置いてあるんだろう」、「いつまで置いているんだろう」といったように捉え方はたくさんあります。
何か出来事が起こったときには反射的に認知(考え・イメージ)が浮かんできますが、その認知には偏った思考癖があることがあります。
捉え方の視野を広げることで、偏った思考癖に気づき、度の認知を採用するか選ぶことができるようになります。
こうして考えると認知も意思でコントロールすることができることになります。
おわりに
今回記載した内容は認知行動療法の基礎的な考え方です。
認知と行動は自分の意識で変えることができます。
認知が変わることで今までと別の行動も取りやすくなり、行動が変わることで相手の反応や訪れる未来も変えていけるというこ考え方です。
認知の視野を広げたり、別の行動を取るためには別途トレーニングが必要な場合がありますが、今回の記事が少しでもためになれたら幸いです。それでは。
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