お疲れ様です。お立ち寄りありがとうございます。
今日は良く見たり聞いたりする「他人は変えられない」ということについて記載したいと思います。
今回は認知行動療法の基礎の考え方のお話になります。
後に続く言葉は?
「他人は変えられない」という言葉の後には次のような言葉をよく見かけないでしょうか。
・他人は変えられない、だから自分が変わるしかない!
・他人は変えられない、だから今いる環境を変えよう!
このような言葉はキャッチーでインパクトのありますよね。
ですが、
「そんな簡単に変われたら苦労しねえよ!」
「仕事(学校)も家庭もあるし、すぐすぐ環境なんて変えられない!」
と、思う人も多いのではないでしょうか。
実際、自分が学生の頃にこのようなフレーズをよく見かけました。
そして自分は「そんな簡単じゃねえよ」と思っていました。(笑)
反応は変わる
事実、他人の性格や考え方は変えることはできないです。
本人が変えたいと思い励んでいる場合は変わることがありますが、本人が望んでいない場合は基本的には変えられないと考えていいと思います。
一方、自分に対する相手の反応は変えることができます。
これは自分の言動・態度をいつもと少し変えるだけでも変わってきます。
ここでいう「少し変える」というのは、大きな変化ではありません。
例えば、上司からメールで仕事を依頼された際、いつもは、「はい、わかりました。」と返信していた人が「ありがとうございます。」と返信したとすると、上司は「やる気がある」と思い、さらに仕事を渡すかもしれませんし、難しめの仕事に挑戦させるかもしれません。または「何かいいことがあったのか」と不思議に思い尋ねてくるかもしれませんし、不審に思い「大丈夫か?」と尋ねてくるかもしれません。その他にも、イヤミと捉え「ふざけるな!」と怒りを招くこともあれば、「申し訳なかった」と謝罪を受けることもあります。
いずれにせよ、相手の反応が変わり、どう変わるかはやってみないとわからないのです。
変えれること・変えれないこと
対面なら言葉でなくても、表情や、目線、声のトーン、間(マ)などでも、いつもとの違いが伝わり相手の反応が変わります。
こうした自分の表現を変えることは
「ネガティブ思考をポジティブ思考に変える」
「嫌なことも楽しいと思う」
といったパワフルな変化ではありません。
自分にできる範囲で違うことをしてみると、その分いつもと違った未来がくるのです。
実験と捉える
少しの変化でも相手の反応は変わりますが、良いように変わるかどうかはわかりません。
「どう変わるか試してみよう」くらいの気持ちで行うことが大切です。
少し表現を変えたあと、相手の反応をよく観察します。同時どんな状況だったかもよく観察します。
そうすると仮に自分にとって悪い結果でも、「こうすると、こんな反応になるんだ」と言ったように意外と冷静になれて、そこまで負担にならない場合があります。
また、「この表現は、この状況下であの人には良くなかった」という経験となり、「次はこうしてみよう」と思えるところも改善に繋がります。まさに実験をするような感覚です。
おわりに
「他人は変えられない」ということは正しいのですが、相手の反応は自分のちょっとした変化で変えることができます。変化には環境を変えたり、心の持ち様まで変える必要はありません。
できる限りの変化でも自分の周囲の人の反応は変わるので負担にならない範囲で少し実験をしてみてください。それでは。
この記事へのコメントはありません。