お疲れ様です。お立ち寄りありがとうございます。
今回は「体験と経験」について記載したいと思います。
「体験と経験の違いは?」と聞かれると即答できない人も多いのではないでしょうか。
辞書での体験と経験
辞書で体験と経験を引いてみると
体験:自分が身をもって経験すること。
経験:人間が外界との相互作用の過程を意識化し自分のものとすること。
感覚・知覚から始まって、道徳的行為や知的活動までを含む体験の自覚されたもの。
とあります。
全くその通りなのですが、カウンセリング理論でいう体験と経験は少しニュアンスが違ってきます。
体験と経験の違い
カウンセラーにとって体験とは実際に自分に起こった出来事と捉えています。
そして経験とは体験+感情・思考と捉えています。
例えば、ジェットコースターに乗ったという体験をしたとき、楽しいと感じる人もいれば、恐いと感じる人もいます。すなわち感情は人によって違います。
さらに楽しいと感じた人でも、「大満足!明日からまた頑張れる!」と思う人もいれば、「もっと乗りたかった。乗り足りない!」と思う人もいます。
同様に恐いと感じた人でも、「二度と乗るもんか!」と思う人もいれば、「でもまあ、話のネタになるな」と考える人もいます。感情と同じように思考も人によって違います。
なので同じ体験をしても同じ経験をしているとは限らないのです。
アドバイスの落とし穴
感情や思考は違うというはすごく当たり前のことです。しかし、自分と同じような出来事に遭遇して悩んでいる人を見ると、ついつい自分の経験談からのアドバイスをしてしまいます。しかも良かれと思っていることがほとんどです。
しかし、その人は自分とは違う経験の中で悩んでいる時があるのです。
そんな場合は自分の価値観を押し付けてしまっているかもしれせん。相手も良かれと思ってしてくれていることはわかるので、逆に気を使わせているかもしれません。
おわりに
体験と経験は違います。アドバイスをしたい、何か力になりたいと思った時は、本人がどんな経験をしているのか知ることが大切です。アドバイスは、相手から話を聴いて、語られた経験を受け止めてからでも遅くないはずです。
自分自身もアドバイスをされても納得できなかったことはありませんか?
そんな時は自分とは違う経験によるアドバイスだったのかもしれませんね。それでは。
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