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貢献とメンタル

お疲れ様です。お立ち寄りありがとうございます。
今回は「貢献」について記載したいと思います。
皆さんは貢献の言葉からどんなことをイメージするでしょうか。
社会貢献、組織貢献、ボランティア活動など様々だと思います。
貢献の形は何でもいいのですが、貢献とメンタルヘルスには非常に深い関係があります。

ストレスだけではない

定年退職後にやる気が無くなってメンタル不調になってしまった。または、認知症になってしまったという話は良く聞きます。その一つが貢献できている実感が無くなってしまったことが要因の一つだと考えられています。

経営者を父に持つ若者のこんな事例があります。経営者の父が病気で他界したあと、大学生の息子が後を継ぐことになったそうです。本人は経験が未熟ですが、社員には恵まれました。昔から馴染みもあり信頼のおける役員達から、「会社のことは自分達でやりますから、大学に精を出してください。給料も毎月入るようにします。」と言ってもらえ、名ばかり社長になりました。
大学を卒業した後も特に仕事をする必要もありません。自社に出向いても何もわからず、できることもありません。最初は友人と遊んだり、ギャンブルや女遊びをしたりしましたが、次第にやり尽してしまいました。出社しても何となく煙たがれるような気がします。社長が近くにいては社員がやりづらいのも理解できます。
そんな彼はだんだんと昼間からお酒を飲むようになり、最終的には肝機能不全や腎疾患を患ってしまいました。この頃にはアルコール依存症の症状も出ているようでした。
彼自身が悪かったのでしょうか。

役立っている実感が重要

この事例では、本人は金銭的にも身体的にも危機がなく、社員や友人にも恵まれていました。
また、自身も社員を信頼していました。ストレス要因としてよく挙げられる人間関係や長時間労働、金銭的不安などは一切ありませんでした。
ですが、自分が何かに貢献できていると感じられなかったのです。
誰かから必要とされたり、役に立っている実感が全く無く、自分の存在意義が感じれなくなってしまい、お酒を飲むことで紛らわすしかなかったのかもしれません。
この事例以外にも、孫が大きくなって世話をする必要がなくなったとたんに認知症になった事例や、定年退職後にバーンアウト(燃えつき)してしまった事例が多数存在します。
こうした事例は少なからず、自分が必要でない、役立てていないと感じたことが原因の一つだと考えられています。

おわりに

どうやら人間には「必要とされたい」、「役立ちたい」と感じる貢献欲なるものが存在するように感じます。自分がしんどくなってしまうほど、組織や社会に尽くす必要は決してありません。ですが、少なくとも自分が役に立っていると実感できるものは手放さない方がいいかもしれません。もし、今実感できてなければ、何でもいいので何か始めてみてください。それと同時に必要とされていないと感じるのは、自分がそう思っているだけです。人は誰かに必要とされ、誰かを必要としています。
そのことは忘れないでいてください。それでは。

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