お疲れ様です。お立ち寄りありがとうございます。
法人でカウンセリングや面談をやらせてもらっていると、若手とベテランのコミュニケーションのお悩みを伺うことがあります。
お互いに世代間ギャップがあることに気づいているものの、どう対応して良いかわからないというお悩みです。
世代間ギャップと言っても、人と人ですので本来は相手をよく知ってお互いに対応する必要があります。
しかし、それぞれの時代背景を理解することで少しコミュニケーションに役立つことがあります。
実体験でも良く伺う世代間ギャップの代表格は
「今の若い子は消極的でよくわからない」
です。
「今の若い子=20代の若手社員」が失敗を恐れすぎて積極的に行動できないということを非常によく聞きます。
なぜ若手社員は失敗を恐れすぎるのでしょうか。
自分の感じたことでいうと、今の20-30代前半の人達は「禁止」で育ったように思います。
この世代にあたる人達は物心がついた頃から技術の進歩によるハイテクな家電、普及したSNSがありました。
ひと昔前の家電は、一つの用途に特化したものが主流で、ボタン式で操作も容易でした。
しかし上記世代の人が触れきた家電は用途の多様で、操作も複雑です。危うく設定や操作を誤ると故障しかねません。ネット通販ではスマホやタブレットを5回タップすればモノは買えてしまいます。
そんな時、親や学校の先生はなんと教えるでしょうか。
恐らく「勝手なことをしてはいけません。」ではないでしょうか。
できることが多くても実際に扱えるのは大人に許可されたことだけです。
また、マニュアルから逸脱した使い方は故障になるため、強く禁止されたはずです。
昭和時代の家電は多少操作を間違えてもそこまで大事にはなりませんでしたが、ここ20年の家電は違います。
例えばトースターは、昭和の時代では食パンを焼く以外にも工夫次第でステーキを焼くこともできましたが、平成中期では既にステーキを焼く設定があり、それ以外では失敗してしまいます。手動モードで工夫しても専用の設定には及ばず、結果的に失敗になります。マニュアルから逸脱することは、工夫であっても、残念ながら及ばないのです。
そしてSNSではちょっとした炎上がメディアに取り上げられ誹謗・中傷の様子を目にすることになります。
「個性を出すよりも周囲から逸脱しないでおこう」という考えになるのは当然のように思います。
このような時代を育ってきた若手従業員にいきなり「失敗を恐れず積極的に行動しよう!」というのは無理があるように感じます。特に予測がつかない場合はなおさらです。
まずは「失敗しても大丈夫」ということを理解する必要があると思います。
そして「積極的に行動した方が得がある」ことを実感する必要があります。
そうした理解と実感を得られる職場環境を作るのはそれぞれの業界や組織によって異なりますし、当事者本人によっても異なると思います。
ですが、こういったことを知識として知って対応するのと、しないのとでは意識が違ってくるはずです。
あなたの部下や後輩も気持ちの上では頑張っているのかもしれません。
それでは。
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